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2006年10月20日 (金)

<奈良妊婦死亡>搬送先探し、診断不正確で遅れか

医療ネタが続きますね。

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20061020-00000051-mai-soci

どうにもならない、ドキドキする内容です。

この一連の報道では、マスコミや医療機関がみな誰かに責任をなすりつけようとしているみたいですね。マスコミがわざとそういう風に、報道しているのでしょうか?

これでは、まさに担当の医者1人が悪い風ですね。

病院は、結果的に判断ミスがあったといって担当医の責任にしてるし、送り先のセンターは、脳出血(重症)だったら受けたけど、重症じゃなさそうだから受けなかったと堂々と言っていて恥ずかしくないのでしょうか?子癇発作は十分脳出血も考えられる重症疾患なのに・・・

こんな報道のされ方では、医者やっているのが苦しくなります。今このブログを書いているのも息苦しいくらいです。この報道を見た産科医は、みな同じ気持ちだと思います。明日はわが身だと・・・

これで、警察が入ってきて、逮捕でもされたら、一生懸命やっている我々はなんなのでしょう?業務上過失致死?って、運転手が酒酔って交通事故起こしたのと訳が違うと思うのですが・・・

この病院のドクターも一生懸命やっていたはずです。責められるのは、CTを取らなかったこのドクターではなく、重症症例の搬送先が整備されていない、この国の医療情勢なのです。

国際的に見て、医療費がとても少ないこの国の医療を良くするためには、1人の医者を非難追及することではなく、もっと大きな視点を持つことが大切です。

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医療」カテゴリの記事

コメント

報道だけでは、我々産婦人科医でも、責任の所在がどこにあるのか、分かりにくい、というのが正直な感想です。

誰が悪いのか、個人責任の追及は、当事者でないため、報道内容だけで判断して、外からどうのこうの言うことを控えますが、雲流さんが書かれたように、根底にこの国の医療に対する考え方の誤りがあると思います。

医療費抑制政策もそうですし、国民皆保険制度、これ自体は素晴らしい世界に誇れる制度のはずなのに、医療は無料、もしくは安くあるべきだという国民の考え方があると思います、我々医療者側からすると、安かろう悪かろう、であっても仕方がない部分があります。
どこの業界でも、コストをかけないようにすれば、質が低下します。
医療にはお金をかけないようにするべきでしょうか、大切な命、身体を預けるのに、より低価格でサービスを供給しろ、というのは矛盾がないでしょうか。そんな医療制度を要求して、安心して治療が受けられると思いますか?

これまでの医療機関が、余計に収入を得ていた、のでしょうか、ある部分では我々もそうであった、と肯定せざるを得ない面があります。

しかし、先進国中最低レベルの医療費でこれまでの医療が整備されてきた事実に目を向けて欲しいと思います。医療の現場は既に限界に近づいており、破綻しつつあります。
安心して治療が受けられますか? 心配で病気にもなれない、という声が聞こえてきそうです。

投稿: 桜井明弘 | 2006年10月21日 (土) 02時42分

医療ネタ続きますね。
佐藤さんでもよく救急車がとまっているのを見るので
「普通に元気に生まれるのが当たり前ではないんだな~。産科は20~40歳台の人。社会でいれば健康な人なんだろうけどやっぱりお産って命がけなんだな~」ってよく思います。
元気な人が入院したのに・・なぜ??脳出血になっちゃうの?
って思う人もいるのだと思います。(脳出血だけではありませんが)入院前にお話していただいても いざっていうときはパニクッちゃうのかもしれません。私もそうに思うかもしれません。

医療従事者の責任。家族が見た医療現場のその時の態度に問題があったような報道。素人の私にはわかりませんが
こういう問題が起こりうるのを恐れ 産科医が少なかったり お産施設を持たないクリニックが多くなっているのでしょうか。
先生のところには数人の先生が外来されていますね。
私は一人の先生に疑問を持ったとき他の先生に受診する事があります。合う合わないは人間ですからあると思います。
でも佐藤病院は大好き。変えたくありません。
そんなときに数人の先生がいてくださると情報はそのままで
見ていただける。安心です。まだ元の先生に戻っても普通に
優しく見てくださる。当たり前の事ですが私にとっては とってもありがたいことなんです。
先生達の一生懸命さが伝わり、いつも先生がいてくださり、入院施設もあり、何かあったらすぐに転院してくださる事をこの目で見ていますのでとっても安心です。

様々な報道や、お声が聞こえてくると思いますが
気落ちせず前進し続けてください。応援しています。

投稿: モコモコ | 2006年10月21日 (土) 07時46分

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またしても、産科の現場で痛ましい事件が起こってしまいました。 http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/12353396 報道だけでは、我々産婦人科医でも、責任の所在がどこにあるのか、分かりにくい、というのが正直な感想です。 誰が悪いのか、個人責任の追及は、当事者で..... [続きを読む]

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